2013年8月夕焼けの里の夏景色

7月8日午前9時半、北浅川の源流に近い「夕やけ小やけふれあいの里」にデジカメ撮影会仲間が集合。今年の関東の梅雨明けが一昨日の7月6日、例年に比べ約半月も早い。それから連日の猛暑が続いている。この園は、市街地から遠く離れた山に囲まれた樹木の多い小盆地にあるためか幾分街に比べ涼しい。今日は月曜日、まだ早い時間のためかわれわれグループの他に入園者は見当たらない。

この園には川に添って前田真三の写真ギャラリーを収容する夕焼小焼館、宿泊施設や芝生広場、水田などの施設がある。北浅川の渓流を渡ると北高尾の斜面にバンガローなどが建つキャンプ場があり、また尾根にはハイキングコースが整備されている。夏には子供を連れた家族連れが川遊びに多く来園する。

園の規模はそれほど大きくないが、八王子市の市街地から車で30分位に位置し、四季折々の自然の風物を気軽に楽しむことができる。これまでデジカメの撮影に夏と秋に幾度となく訪れた。特に秋の紅葉が素晴らしい。三角屋根を持つ夕焼小焼館を配した写真は絵になる。

午前11時を過ぎるとおいおい小さな子供を連れた家族連れがやってくる。また引率者に伴って20人位で中に車椅子も入っている障害者の一団がくる。こどもは芝生を走り回り、おとな達は緑陰に入って休んでいる。夏景色の中に人物をいれると構図が生き生きしてくるのが不思議だ。日向からみる景色は暑さを伴っているが、日陰からみる景色は暑さを忘れゆっくり景色を眺められる。日陰に入るとカメラに直射日光が入らないのでよく撮れる。

7月に入ると晩夏だ。さすがに紫陽花の時期はもう過ぎ、花がまばらになり、代わって百日紅や合歓の花などが咲いている。水田は苗が15cm位に育ち青田になっている。生きものは夏の光を浴びて生命を謳歌している。大芝生の端にある樹木(名前は失念)の幹に天牛(カミキリ)が止まっているのを発見。早速めいめいが正面や横にまわって写真を撮る。虫は近寄っても逃げない。フラッシュを焚いても驚かない。どういう訳か昆虫はフラッシュを感知しないという。

のぞきみる 葉っぱの穴の 夏景色 幹治


風景写真には構図が重要だとよくいわれる。美しい構図とはなんだろうか。どのように風景を切り取るか。カメラを構える高さ、対象との距離、順光と逆光、建物(風景とのバランス)、人物(大きさ、大人と子供)など。
今回写真を撮った順路に添って構図を考えてみる。

牧舎 北海道の牧場を思わせる苔むした建物だ。あいにく暑さのせいでロバが広場に出ていなかった。土日ともなると家族連れが訪れ、動物との交感が絵になる。

夕焼小焼館 建物脇に紅葉や竹が植えられ、入口付近には背の低い花壇が広がる。入口への曲線のあるアプローチが美しい。

館下の小池 水を引き込んで懐かしい水車(里芋の皮をむくなど)が回っている。池の周りの植物や立木の取り合わせが面白い。

芝生広場 芝生に添ってS字状の小道がある。また芝生の端には大きな荷車が置かれてある。木陰から荷車をいれて芝生を遠望する構図もよい。

水田 脇に小屋がおかれ、山奥の農村の風情がある。

水車小屋 水遊びができる小流れが配され、家族連れの写真が絵になる。

北浅川 谷底を流れる清流である。谷を下りると川に木道が渡されている。木道から川上の夏景色が素晴らしい。家族連れが水遊びに来る。

キャンプ場 建物と山との取り合わせが夏景色になる。