2007年11月薩摩藷

10月9日、中山の知人の畑に行く。さすがに10月に入ると朝夕がやや寒くなる。ときおりモズが高鳴く。昨年は畝間の雑草を手で抜いているとミミズが飛び出したものだったが、今年はあまり見かけなかった。まだ畑に入って二年目なので分からないことばかりだ。少なくても10年位続けていないと畑の様子がみえてこないかもしれない。

畑の茄子や胡瓜などの夏野菜は勢いを失い、葉が根元からしなびはじめている。胡瓜などは今年に入って4度目の作物になるが、できが悪くほとんど収穫できなかった。秋に入って収穫するのは無理かもしれない。今年は概してどの野菜も出来がよくなかった。知人は少しずつ時期をずらして作物をつくっている。苗づくりもそれに合わせている。 

これからは夏野菜に代ってキャベツ、ブロッコリー、大根などの野菜が畑の主役になる。キャベツなどは今が最終の植え付け時。苗づくりは、それぞれ2~1.5ケ月前の冬場と夏場になるので防寒や日除対策が必要になる。夏に植えつけたキャベツが畑で苗がよく育たなかった。大根は虫にやられた。苗が虫などにやられると、新たに苗を捕植してやる。今日はキャベツの苗を長さ約10mの二つの畝に植えつけた。なにせ農薬を使わないため虫に食われることが多い。キャベツなどは虫よけのマルチシートがかかせない。

サツマイモ畑で試し掘りをする。品種はベニアヅマとのこと。まず、鎌で藷蔓を切る。蔓の根元が残ったあたりを両手で土を掻きとると細長い赤い藷が顔をだす。皮がすぐに剥けてしまうので傷めないように土を落としてゆく。一本の根から藷づる式に4から6本の大小の藷がとれる。太いものは少ない。まだ掘る時期が早いらしい。

次に自分の畑の様子を見る。よその畑よりも生育がおくれていた里芋がようやく大葉を広げてきた。大根の様子をみると約半分の株の葉がいじけ成績が良くない。知人に聞くとこれは虫にやられたものだという。知人の畑の大根も今年は虫にやられ種を蒔き直していた。夏に高温が続いたせいだろうか。秋になって急に気温が下がると虫が減るので夏よりは虫対策が多少楽になる。無農薬有機栽培はこうしたリスクが伴う。生育の悪い大根の半分の株を掘り起こし、その代わりにほうれん草の種を蒔くことにする。ほうれん草は酸性土を嫌うので、中和するためにアルカリ性の苦土石灰と堆肥として鶏糞を混ぜて撒く。鋤簾で畝を馴らし、ほうれん草の種を播いた。

藷掘りの 眼あつめる 指の先 幹治

今年は梅雨が寒く、夏は異常に暑かった。また例年になく本土に近づく台風が少なかった。これが米の作柄にどのように影響しているだろうか。作況指数を調べてみる。

農水省は、今年収穫するコメの作柄を示す作況指数が10月15日時点で99(平年=100)の「平年並み」になると発表。コメは供給過剰になる見込みで、農水省は政府のコメ備蓄量を100万トンに積み増すことを正式に決定。供給過剰を解消するため、農業団体中心に実施している生産調整についても管理の強化策を検討する。
今年産のコメ収穫量は870万5000トンの見込みで、加工用を除く主食用は854万トンと推計。需要量の833万トンを21万トン上回る計算になる。市場の在庫量も勘案して、現在67万トンある政府のコメ備蓄量を100万トンに引き上げる。保管費用や2年後に売却する際の差損を合わせた財政負担は120億円に達する見込み。
10月29日農林水産省発表